院長コラム

第8回

女性と骨粗鬆症:その2 骨粗鬆症の予防法

年の瀬も迫り、忘年会や大掃除、お正月の準備と、皆さん慌ただしく毎日を過ごしていることと思います。冬の寒さも一段と厳しさを増し疲れも溜まりやすいこの時季は、体調の管理にも十分気を付けたいもの。年末年始のお休みには疲れた身体をゆっくり休ませて、元気に新年を迎えてくださいね。

今回は前回に引き続き骨粗鬆症についてですが、骨粗鬆症にならないための予防の具体的方法、つまり、食事指導、運動指導、リスクの回避についてお話させていただきます。
骨量と女性ホルモンの量、その変動はほぼ一致しています。骨量も女性ホルモンと同様に思春期がはじまるとグングン増えていき、20歳代中ごろにピーク域(最大骨量)に達します。それから約10年ほどピークを維持し、40歳代頃から徐々に減りだし、更年期から閉経を経てグッと減り始めます。ですから、思春期を迎える前、つまり、若年期に必要量のカルシウムを摂取し、十分に運動をすることで、より高い最大骨量を獲得することが重要です。それによって、後年に骨量が低下しても、骨折レベルまでの到達を遅らせることが可能となります。これが第一の予防です。思い出してください。子供の時から好き嫌いが多く、小学校の給食の時間によく残された記憶のある方は要注意です。まず今の骨量を測定してみましょう。

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では大人になったいまからの第二の予防をお話ししましょう。中高年になっても、食事、栄養摂取の適正化や運動習慣・活発な身体活動の維持など、コントロール可能な環境や生活習慣の改善(喫煙や飲酒も実は骨折の危険因子とされています)を心がけることで骨量の減少量を最小限にとどめ、骨粗鬆症ひいては骨折を予防することができると考えられています。また早く骨量の減少をみつけることがポイントです。
骨粗鬆症予防に必要な栄養素はカルシウム(牛乳、乳製品、小松菜、チンゲン菜、大豆、小魚など)、ビタミンD(きくらげ、サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイなど)、ビタミンK(卵、納豆、ほうれん草、小松菜、にら、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど)、タンパク質(肉、魚介類、大豆製品、チーズ、牛乳など)です。運動の内容としては、ウオーキング、ランニング、エアロビクスなどの身体活動が腰椎における骨量低下を予防し、また背筋を鍛える運動も効果があると言われています。

骨粗鬆症の診断には骨量の測定、低骨量をみつけることがまずは必須です。世界的にはX線を用いるDXA法(被爆量はほとんどありません)という方法が最もスタンダードとなっています(正確です)。低骨量が認められたらば、さらに胸椎・腰椎のX線撮影、血液・尿検査、骨代謝マーカー等を行い、骨粗鬆症の病態、病期の診断、あるいは他疾患の鑑別に努めます。骨粗鬆症の診断がなされれば、食事指導、運動指導なども欠かせませんが、やはり薬物療法も考慮されます。およそこの10年の間に、骨粗鬆症の薬物療法は急激に進歩しカルシウム製剤、女性ホルモン製剤、活性型ビタミンD3製剤などから、より効果の高いビスフォスフォネート製剤やSERM(選択的エストロゲン受容体作動薬)といった薬にその中心はシフトしつつあります。薬剤の選択は、ひとりひとりの患者さんに最適なものを医師が判断してくださいます。
骨粗鬆症、骨減少の早期発見・早期治療開始のためには、40歳以上の女性に数年に一度の骨量測定が望ましく、日本では40歳から70歳までの女性を対象に5歳刻みの節目検診が行われています。積極的に参加しましょう。
まもなく迎える新年も、明るく健康に過ごしたいものですね。そのためにも、自分の心と身体にきちんと目を向け、不安なことがあれば気軽にクリニックにご相談ください。皆さんがより健康でいきいきとした1年を過ごすことができるよう、心から願っています。

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  • 平成29年度練馬区子宮がん検診実施中です。
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