院長コラム

第7回

女性と骨粗鬆症:その1 骨粗鬆症とは?

最近は、メタボリックシンドローム、生活習慣病、また介護についての話題がテレビで取り上げられない日はないといっても過言ではありません。国をあげて、医療・介護の問題に取り組む姿勢がわかります。日本は世界一の長寿国であり、超高齢化は着実に進みますので、このままでは医療費と介護費の膨張で国家の財政は破綻を来してしまいます。そこで、医療費や介護費を抑えるためにも、“予防医学”という側面から国民の健康を推進しようという流れになってきているのです。そんな中で、メタボと並んで注目されているのが「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」です。

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骨粗鬆症とはどんな病気なのでしょうか。みなさんは、背中が曲がって杖をついているお年寄りを見かけたことがありますか?これは骨粗鬆症で背骨が骨折して潰れ、背中が丸く曲がってしまっている状態で、「椎体骨折」といいます。また転んで足の付け根を骨折し、寝たきりになる方も相当いらっしゃいます。これは「大腿骨頚部骨折」といって、いきなり要介護状態となり、命にもかかわる骨折です。高齢になればなるほど手術をしても完治しにくく、元の状態に戻れない方がおよそ1/3ほどいらっしゃいます。このように骨粗鬆症が原因となって骨折が起こると、日常生活のQOL(クオリティ・オブ・ライフ/生活の質)が低下し、生命の予後まで悪化してしまいます。ですから、骨粗鬆症も予防が大事な疾患といえます。また女性に多い病気なので、このコラムでも取り上げました。

それでは、骨粗鬆症はどのように予防すればいいのでしょうか?骨は若い方でも高齢の方でも、常に古くなり弱くなった骨が吸収され、新しい若い骨が作られる、すなわち骨吸収と骨形成が繰り返し行われています。このシステムに女性ホルモン(エストロゲン)が重要な働きをしています。すべての女性は年齢とともに卵巣の働きが低下し、やがて50歳ごろに閉経を迎えます。閉経によって女性ホルモンが欠乏すると、骨の吸収がどんどん進み、反対に新しい骨が作られにくくなって、急激に骨量が減少し始めます。この年代の女性に女性ホルモンを補ってあげる(ホルモン補充療法」と、骨量を維持・増加させ、骨折のリスクを下げることはよく知られています。また女性は閉経後長寿と相まって、骨粗鬆症の患者さんがどんどん増えていきますが、男性の患者数は多くはありません。男性は生涯男性ホルモンが保たれますので、骨粗鬆症で骨折を起こすころが平均寿命の時期となるためです。整形外科ばかりでなく産婦人科医が骨粗鬆症に関わる理由は、こうした背景にあります。

働き盛りの女性たちが骨粗鬆症にならないためには、若い時期(20~30代)に最大骨量(骨が一番しっかりしている時期)を獲得し、その後は年齢とともに、骨を減らさないような生活習慣を心がけ、また骨量の減少を早期に発見することが大切です。
食事指導、運動指導、リスクの回避など、具体的な予防方法ついては次回のコラムでお話します。

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